こんにちは!
本日は『学びを結果に変える アウトプット大全』 (樺田 紫苑 著)の紹介です。
本を読んでも内容が全然覚えられない・・・
ノウハウコレクターで終わってしまい、なかなか行動に移せない・・・
あなたたのそんな悩みを解決します。
著者の樺沢紫苑さんは「日本一、アウトプットをしている医師」として、精神科医・作家としてご活躍されています。樺沢さんは毎月20冊以上の読書を30年続けられている中で(驚異のアウトプット量!)、自分の成長速度に違和感を持たれ、意識的にアウトプット量を増やされたようです。その結果、下記のようなアウトプットをされています。
- メルマガ、毎日発行 13年
- Facebook、毎日発行 8年
- YouTube、毎日更新 5年
- 毎日3時間以上の執筆 11年
- 年2~3冊の出版 10年連続
- 新作セミナー 毎月2回以上 9年連続
それだけでなく、基本18時以降は働かない、月10本以上の映画鑑賞等、自分の時間もしっかりと確保してインプットにも時間を費やされています。
なぜこんなことができるのか?
それは樺沢さんがアウトプットの方法を工夫され、学びと自己成長のスピードを最大化されたことにあると言います。その圧倒的な「アウトプット術」について、本書ではあらゆる視点から知ることができます。
それでは、行ってみましょう!
アウトプットの基本法則
本書には、アウトプットの大切さがまとめられています。
インプットとアウトプットの黄金比は、3対7。
学びを結果に変える アウトプット大全
我々は自己啓発などの本を読んだ後は満足感が高く、モチベーションが最大になっています。でも、時間の経過とともに内容を忘れていき、当初のモチベーションはどこへやら。
著者は、
「月3冊読んで3冊アウトプットする人」と、
「月10冊読んで1冊もアウトプットしない人」と、では自己成長のスピードが大きく異なる
と言います。
知識やノウハウは、本の量に比例するものだと勘違いしていた私。教科書で読んで覚える「暗記」は「意味記憶」を使って記憶をしますが、
「意味記憶」は覚えにくく忘れやすいという特徴があるらしいです。
試験勉強でノートに同じことを書き続けた記憶はありますが、あれは理にかなった覚え方であり、アウトプットの有効な手段だったということです。
具体的に、
2週間で3回以上アウトプットすると長期記憶として残りやすくなるらしいです。
アウトプットを継続することで、記憶に残り、行動が変わり、現実が変わっていき、それが自己成長につながります。その過程がどんどん楽しくなる、連鎖的に結果を出すことができるようになります。
現実を変えていきたい人はアウトプットが必須だということですね。
科学に基づいた、伝わる話し方
ポジティブな言葉を話すだけで幸せになれる。
普段からポジティブな言葉で話す人には、自然と周りに人が集まってきたりするもの。
本書では、ポジティブな言葉とネガティブな言葉のバランスを変えるだけで、仕事も人生も結婚生活もすべてうまくいくことが、心理学の研究で明らかになっていると記載されてます。
また、ネガティブな言葉よりポジティブな言葉を話す割合が高い集団は、人間関係が良好で、パフォーマンスも高い次元で発揮しやすくなるとのことです。
結局はいかに”気持ちのいい環境で過ごせるか”が大事で、そのために使用する言葉をポジティブなものに変換しながら関係性を築いていけばいいのかなと思います。
「長く話す」より「ちょくちょく話す」
人間関係を築くうえで、「ゆっくり時間をかけて話し込む」ことが大事では?と思っていたんですが、
本書では逆に、”接触回数を増やして短い雑談をする”ことが相手へ好印象を与えるといいます。
家族間の人間関係でいうと、「月に1度の家族旅行」より「1日5分の家族の会話」のほうが、はるかにコミュニケーションを深められます。
これは心理学でいうところの「ザイオンス効果」で、”雑談は内容より回数のほうが重要だ”ということが実験により明らかになっています。
職場でも若手の社員に対して「普段話すこともないけど、どこかのタイミングでじっくり話せたらいいかな」とか思っていると、相手は「全然話しかけてくれないな…」と受け取ってしまう可能性があるので、私自身も気を付けようと思います。
能力を最大限に引き出す書き方
手で書く
現代人は仕事でもパソコン、プライベートではスマホを使用するのが日常的で、文字を書く機会は激減していますが、本書では「手で書く」ことの効果が明記されています。
ある研究で、大学生を対象に「ノートパソコンでノートをとる学生」と、「手書きでノートをとる学生」とで比較をしたところ、「手書きでノートをとる学生」のほうが成績がよく、長期間記憶が定着する等の効果があったようです。
これを読んで早速、仕事中のメモ書きやアイデアの書き出しを鉛筆を使ってやってみました。
確かにノートに文字を刻む作業は、脳が刺激される感覚があって、内容が頭に残りやすくなったり、アイデアがいつもより湧き出てくる気がしました!(本当に単純)
しばらく自分自身でこの効果検証を続けていきたいと思っています!
上手な文章を書く
文章を書くことは、会社員であれば報告書やメールで書く機会がありますが、専門職でない限り1日のうちで長時間書き続けることはなく、スキルを上達させるのは難しく感じます。
本書では文章術を向上させるには、「たくさん読んで、たくさん書く」しかない、
すなわち、”量をこなせ!”ということに尽きます。
その上で大事なのは、「批判にさらされる」環境で文章を書くということ。
SNSやブログで文章を書き、誰かに読んでもらい、「いいね!」の数、アクセス数、コメント全て、直接の反応が見られます。
誰かに読まれるという緊張感が集中力を高め、「相手にとって、よりわかりやすい文章を書こう」という気持ちになり、自然と文章のクオリティが上がリます。
誰かに読んでもらうという行為は最初は勇気のいることですが、習慣化するといいと思います。
圧倒的に結果を出す行動力
「ワクワクするほう」を「5秒で」選ぶ
私は優柔不断でレストランのメニューを選ぶのにも時間がかかってしまいます。この性格はなかなか治りませんが、本書ではその決断の仕方について書かれています。
まずは「ファーストチェス理論」で、
十分な経験がある人は、5秒間考えた結果と、30分間考えた結果が同じだというものです。
これはチェスの名人を対象として研究されたもので、5秒で「次の手」を決めてもらい、その後30分かけてじっくり考えて「次の手」を決めてもらう、
その結果、前者と後者の手が86%一致したというのです。
この場合注意すべきは、十分に経験や知識を備えているということで、不十分な新入社員が短時間で判断を下すのはリスクがあります。
では、そうでない人はどうすればよいか。
そうでない人は、「ワクワクするほうを選ぶ」ということです。「ワクワクする」というのは、自分の潜在意識が望んでいるものであり、脳のパフォーマンスが向上することを考えると、より成功する確率が高くなります。
もう一つは「最初に思いついたほうを優先する」ということ。最初に思いついたアイデアは「直感」であり、「本能」に根ざしています。
後から出てくる「やっぱり○○したほうがいいかも」という考えは打算的、常識的、こぢんまりとした正論にとどまる可能性が高いので、
どうせ選ぶなら「直感的」に「ワクワクする」のを選ぶほうがいいと思います!
教える
自己成長につながる最強のアウトプット法を一つだけ挙げるとすれば、
「教える」
ということです。
アメリカ国立訓練研究所の研究で導き出された、学習定着率を表す「ラーニング・ピラミッド」によると、「他人に教える」ことが一番記憶に残りやすいという結果になっています。
(アメリカ国立訓練研究所より)
皆さんもご経験があるかもしれませんが、他人に教える際に、理解していたつもりでも意外と抜け落ちているところがあったりして、焦った記憶があるかと思います。
教えることは、インプットしたものを理解して、知識として定着させて、それをかみ砕かないといけない。
確かに究極のアウトプット法だと思います。
本書では、教える場を設ける必要性も説かれており、「友人同士で教え合う」「講師を引き受ける」「勉強会や研究会に参加する」「プロ講師になる」という選択肢を挙げています。
SNSで他の人に伝えてみるのも一つの「教える」手段なのかなと私は思ったりします。
何せ、学んだ事をどんどんアウトプットする場が必須なのだということです。
まとめ
本書の応用範囲は「仕事」や「勉強」に限定するものではなく、「話す」「書く」は人間の交流で、コミュニケーション術になります。
親しい友人や、夫婦、親子、職場の人間関係が飛躍的に改善するためには、本書のコミュニケーション術を存分に活用することです。
著者は最後に、こう言われています。
アウトプットの習慣が広がり、病気になる人がひとりでも減る。
そのために本書が役立てるのなら、精神科医として、これ以上の幸せはありません。
学びを結果に変える アウトプット大全
感想
読書やYouTube動画を見てインプットすることに大満足して、「できるビジネスマン」になりきっていた自分としては、アウトプットの重要性に気付かされ、大変恥ずかしい思いをした。
ここまでアウトプットの大切さに特化した書籍は初めて読んだし、
著者が今も怒涛のアウトプットを毎日実践しているという点でも、学ぶべきところは多くあるように思う。
私自身もSNSやブログを通して改めてアウトプットの回数を増やしていきたいし、
普段から発する言葉に気を付けたり、行動力というアウトプットも果敢に行っていきたいと思う。
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