今日は営業の面白さについてお伝えしたいと思います。
営業ってハタから見たらノルマがあったり得意先から怒られたりして大変そうですよね。
確かに大変な事はいっぱいありますが、その分色んな経験が出来て自分を間違いなく高められると思っています。
具体的に大きく3つに分けてお伝えします。
①自分が成長できる
営業職をしていると言葉遣い、気遣い、電話対応、メール対応と一般的なビジネススキルだけでなく、お客様と接点を持つ中で”ヒトの心の機微を感じ取る力”や”交渉力”、”人としての在り方”を確かに学ぶことができると感じています。
まず言葉遣いで大切なのは、クッション言葉を使用する事です。
同じ内容でもクッション言葉を活用することで、相手の受け取り方が大きく変わります。
「恐れ入りますが」
「恐縮ですが」
は代表的なもので使用する回数は多いですが、一つ注意点として多用しすぎない事があります。
何度も使用すると、表現的にしつこくなってしまい、話したい内容が逆に伝わりにくくなってしまいます。
使うタイミングや回数には気を付けて適切に活用したいですね。
ちなみにオススメしないクッション言葉としては
「先ほども申し上げたように」
という言葉があります。この言葉は相手を否定する印象があり、出来れば使用するのは控えた方が良いでしょう。相手に不快な印象を与えてしまう事になります。
クッション言葉自体の種類が多いですが、常に学びながら適切なタイミングで適切な言葉を選択できるようにしたいものです。
メジャーな応酬話法で、「YES,BUT話法」がありますが、自分の意見を否定をされて気持ちがいいお客様はいないと思った方がいいでしょう。
私はお客様が自分と異なる意見を言われた後で私見を述べる時には、
「ちなみにですが…」
と前置きするようにしています。
お客様の事を全面的に否定はせずに、「このような意見もありますが…」と付け加えるような持って行き方をするようにしている。相手の意見を尊重する姿勢が大事かなと思います。
気遣いについては、まず相手の意見を聞く姿勢を持つということです。
自分の意見を押し通すようなスタンスでは、お客様を満足させることからは遠ざかってしまいます。
「お客様は神様」とまでは言いませんが、居心地の良い空気感を演出することが営業マンの仕事だと思っています。
気遣いの一つとして、身なりを整えることも含まれます。
髪型、髪の色、髪のツヤ、眉毛、髭の長さ、肌のツヤ、シャツにしわが無いか、スーツは古びていないか、パリッとしているか、靴は綺麗に手入れされているか…。
TPOにより服装は柔軟に対応したいですが、相手が一目見て「この人はデキるな」「信頼できそうだな」と思われるような見た目と爽やかさが醸し出されるような雰囲気にしたいですよね。
人は見た目が9割と言われますが、見た目だけで損をするような事は、営業マンとしては避けたいものです。
電話対応スキルとしては言葉遣い、気遣いが大きく試される場面になります。
電話の場面は特に、短い時間で端的に用件を伝える必要があります。顔を合わせていない分ニュアンスが伝わりにくく、言葉のチョイスが重視されます。
電話をかける時間帯も、相手が会議や商談や作業に入っている時間帯を避け、出来るなら機嫌を損ねない方がいいでしょう。
急用でなければ忙しい午前中の時間帯を避け、ランチを取ったお昼過ぎのタイミングが好ましいと思います。
夕方の時間帯は相手も移動している可能性もあり電話がかかりにくいかもしれないでしょう。
この辺のさじ加減はお客様によって異なるので、不安であれば最初にお客様に塩梅を直接聞くのが良いと思います。その際、急用時は守れないことも含ませておくと良いかもしれません。
メール応対については、話し言葉とは違う言葉の使い方を上達させる必要があります。
電話での言葉遣い同様に端的に、分かりやすくできれば短めに文章を作るといいと思います。
理想を言えば1通のメールで何件も要件を書き連ねるより、1通1件(多くて2件)の要件にまとめておきたいです。それ以上多くなる場合は別のメールで連絡をすると内容がわかりやすく伝わると思います。
返信を求められる相手からのメールについては即レスを心掛けると良いでしょう。
お客様が常に求めているのは”スピード感”だと思った方が良いです。丁寧さも勿論ですが、即レスは営業マンにとっての付加価値にもなり得ます。
「この営業マンにメールしたら即レスしてくれるので聞いてみよう」と競合営業マンよりも優先的に連絡をくれる可能性もあります。
どうしても即レスできないときは、「○月○日の◯時までに返信します」と日時を書いて返信すると相手も安心します。
メール以外でも勿論同様ですが、具体的で速い対応を心掛けたいですね。
具体的な営業スキルについて、”ヒトの心の機微を感じ取る力”は確かに鍛えられます。
現場でのお客様の表情を見ながら心境を汲み取り、最適な提案に結び付ける事は営業としての生命線になる。反対に、お客様の心境を無視して営業マン側が独りよがりに話を進めることは命取りになる。「あぁこの営業マンは私の悩みには興味ないんだな…」と心が離れていく事になるので、気を付けたい。
また、交渉力についてはお客様を満足させる事を優先しながらも、自分達の利益をしっかり確保する事を意識する事で鍛えられる。「損して得取れ」という言葉があるが、一方的にお客様の要望に全て答えているとジリ貧になってしまうので注意をしたい。
自分たちの企業活動ができなくなることは、結果としてお客様に迷惑をかける事になりかねない。”御用聞き”営業になると都合のいい時にだけ利用される可能性が高くなる。
意識したいのは、お客様と営業マンはあくまでヒト対ヒトであり、対等な関係性であるということ。もちろん、お客様に対してリスペクトの精神は大切だが、お客様が上で、営業マンが下という関係性は歓迎されるべきではないと思っている。営業マンはお客様が幸せになることの手助けをする仕事なのだから。
そして、最後に“人としての在り方”を学ぶという点。
実はこれが一番営業をする上で大きい点かもしれない。これまで述べたように色々なスキルやノウハウを学ぶことができるが、根本にあるのは「お客様を幸せにしたい」「お客様の発展(成長)に貢献したい」という精神や姿勢が身につく事にある。
それは売上や客数などの定量的なものだけでなく、お客様が気持ちよく働けるという定性的なものも含まれる。
お客様と営業マンの関係性が最悪の状態ではたとえ数字は上向いても幸福感に繋がるとは考えにくい。お客様との良好な関係性を構築することは必須の前提条件となることを心しておきたい。
また、商談の場数をこなしていけば、断られる相場が見えてくる。セールストークの在り方や、モノサービスの水準も然り。
あらかじめ断りの文言に対し先回りして対応策を考えておくと商談がスムーズに行く傾向にある。
何度も言うが、前提としてお客様の悩みを解決する最適な提案を選び取り、提示することを念頭に置いておきたい。
②お客様との関係性が変化する
二つ目は、お客様との関係性の変化を実感できるということ。
お客様によって最初の対応がドライだったりする。それでも折れずに定期的に通い、自分や会社の良さを少しずつ分かってもらえば、次第にお客様の反応が変化することに気付く。相手の対応も変わってきて、話を聞いてもらえるようになるし、逆に向こうから提案をくれたりするようになる。
自社のモノサービスを採用してもらい、効果を感じてもらうことで、更に自社を好きになってもらう。その変化が顕著に分かる時は本当に楽しいし、やりがいを感じられる。
③会社への貢献度が数字で分かる。
自分の売り上げが会社の売り上げにどれだけ貢献できたかを、数字で明確に把握できる。「頑張った」という状態でなく、数字で自分の頑張りが分かることは、リスクもあるが、やりがいにもつなげられる。
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